手のひらに収まる小さな財布に、これほどの存在感が宿るものかと驚かされます。
印傳屋上原勇七の「No.2006 札入J」型は、甲州印伝の伝統をコンパクトな二つ折りに凝縮した一品です。そして今回ご紹介するのは、紺地に白漆で「変わり市松」を施した、店頭ではまず目にすることのない特別な組み合わせです。

甲州印伝は、山梨県甲府を発祥とする日本の伝統工芸です。鹿革に漆で模様を付けるその技法は、戦国時代には武将の甲冑や馬具を彩り、江戸時代には巾着や煙草入れとして町人の暮らしにも広まりました。

印傳屋上原勇七は、その技を400年以上にわたって守り伝えてきた老舗です。甲州印伝は経済産業大臣指定の伝統的工芸品にも認定されており、一つひとつが職人の手仕事によって仕上げられています。

この財布の主役は、なんといっても「変わり市松」です。
大小の菱形を規則正しく並べ、遠目には市松模様、近くで見ると細かな菱の集まりに見える――そんな二重の表情を持つ柄です。深い紺地に白漆の粒が整然と浮かび上がる様子は、まるで夜空に並ぶ星のようでもあり、粋で知的な印象を与えます。

ここで特にお伝えしたいのが、紺×白の変わり市松は通常販売されておらず、受注生産のみという点です。この柄をこの配色で手にできる機会は限られています。人と同じものでは物足りない方、本当に気に入った一品を選びたい方にこそ手に取っていただきたい財布です。

素材は古くから武具にも使われてきた鹿の革。しなやかで軽く、手によく馴染みます。写真のように、表側だけでなく開いたときの縁まで模様が回り込んでいるため、財布を開く瞬間にも印伝らしさが目に入ります。

機能面にも目を向けてみましょう。

左側にはカードポケットを3か所備えています。キャッシュカードやクレジットカード、交通系ICカードなど、本当に必要なカードだけを厳選して持ち歩くスタイルにぴったりです。【確認中:お札入れの数、フリーポケットの有無】

右側の小銭入れはホックで留めるかぶせ式。中が2つに仕切られているため、たとえば硬貨の種類で分けたり、片方を予備の鍵や小物入れに使ったりと、使い方を自分で決められます。会計の際に目当ての硬貨を探す手間が減るのは、毎日使う財布だからこそうれしいポイントです。

サイズは約9.7cm×11.5cm×3cm、重さは約85gと軽量です。ジャケットの内ポケットやパンツのポケット、小ぶりのバッグにもすっと収まります。キャッシュレス決済が中心になり、長財布ほどの容量は要らないという方にとって、ちょうどよい大きさです。

印伝の財布には、使うほどに育っていく楽しみがあります。鹿革は手の脂を吸って柔らかさと艶を増し、白漆の粒も少しずつ角がとれて、落ち着いた風合いへと変わっていきます。何年か使い込んだころには、自分の手だけが知っている一品になっているはずです。

伝統の技、受注生産でしか手に入らない柄、そして毎日持ち歩ける軽さと使いやすさ。ご自身用はもちろん、印伝好きの方や、少し人とは違うものを贈りたい方へのプレゼントにもおすすめです。

品番2006-14-167型No.2006 札入J(二つ折り財布)
色・柄紺地×白漆 変わり市松(受注生産)
サイズ約 9.7cm × 11.5cm × 3cm
重さ約 85g
価格17,380円(税込)