小銭入れ 1002-01-007
黒一色の小さな革小物。ぱっと見は控えめですが、光が当たった瞬間に、漆の模様がつややかに浮かび上がります。
今回ご紹介するのは、印傳屋上原勇七の「No.1002 F小銭入02」。黒地に黒漆で「ひょうたん柄」を施した、ファスナー付きの小銭入れです。
甲州印伝は、山梨県甲府で生まれた日本の伝統工芸です。鹿革に漆で模様を付ける技法は、戦国時代には武具を飾り、江戸時代には巾着や煙草入れとして庶民の暮らしにも広がっていきました。
この技を400年以上受け継いできたのが、老舗・印傳屋上原勇七です。甲州印伝は経済産業大臣指定の伝統的工芸品でもあり、ひとつひとつが職人の手で仕上げられています。

この小銭入れの主役は「ひょうたん柄」です。
瓢箪は実の中にたくさんの種を抱えることから子孫繁栄の象徴とされ、六つ並べて「無病(むびょう=六瓢)息災」と読む語呂合わせでも親しまれてきました。豊臣秀吉が馬印に用いた「千成瓢箪」の逸話から、勝負運や出世を願う縁起柄としても知られています。
小さなひょうたんが菱形の格子に沿って整然と並ぶ様子は、遠目には端正な幾何学模様、近くで見るとひとつひとつの愛らしい形が見えてくる、二つの表情を持っています。
そして黒地に黒漆という組み合わせ。色の対比で見せるのではなく、革のマットな質感と漆の光沢の差だけで柄を描き出す、印伝ならではの粋な配色です。主張しすぎないので、ビジネスの場でも、年齢や性別を問わず持ちやすいのが魅力です。

素材は古くから武具にも使われてきた鹿革。しなやかで軽く、手にやさしく馴染みます。
機能面も見ていきましょう。

メインの収納はファスナー式。中は仕切りのない1室で、硬貨をざっくり入れても、開けたときに全体を見渡せます。ファスナーをしっかり閉められるので、バッグの中で小銭がこぼれる心配もありません。

背面にはオープンポケットを備えています。よく使う鍵や、レシート、ちょっとしたメモなど、すぐに取り出したいものを分けて入れておくのに便利です。
サイズは約6.5cm×11cm、厚みは約1.3cmと薄型。重さは約20gで、1円玉20枚分ほどしかありません。パンツのポケットに入れても膨らみにくく、小さなバッグにもすっと収まります。
小銭入れとしてはもちろん、鍵やアクセサリー、常備薬など、なくしやすい小物の入れ物として使うのもおすすめです。
印伝の革小物には、使うほどに育っていく楽しみがあります。鹿革は手の脂を吸って柔らかさと艶を増し、漆の模様も少しずつ角がとれて、落ち着いた風合いへと変わっていきます。黒×黒の配色は、その艶の変化をいちばん感じやすい組み合わせかもしれません。
伝統の技と縁起のよいひょうたん柄、そして毎日持ち歩ける軽さ。定番品なので、ご自身用はもちろん、印伝を初めて手にする方への贈り物や、ちょっとしたお礼の品にも選びやすい一品です。
品番 1002-01-007
型 No.1002 F小銭入02(小銭入れ)
色・柄 黒地×黒漆 ひょうたん柄
サイズ 約 6.5cm × 11cm × 1.3cm
重さ 約 20g
価格 2,970円(税込)
